霞(かすみ)
帰宅時、ぼんやりしているお日様を見ると、
春も近いと思います。
以前、そんなお日様を見て、
「春霞でしょうか。」
とのんきなことを言ったら、
「黄砂やで。」
と言いはなたれ、急に現実に引き戻されたこ
とを思い出します。でもこの霞、何らかの影
響で遠くがかすんでいる状況を言うようです。
だから、黄砂でかすんで見えていても霞なの
だとか。でもそれが、黄砂という言葉で、置
き換えられてしまうと、今まで春先のなんだ
か淡い期待を含んだような、物思いにふける
ようなそんな感じから、一気に黄砂というも
のをはっきりと認識させられ、どこかに逃げ
出したくなりました。
言葉は不思議です。言葉の雰囲気を自分な
りに装飾し、自分だけの世界を彩れるのです
から。その世界は、まるで霞がかかったよう
にはっきりとは見えないんですけど・・・。