福田平八郎展

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   福田平八郎展

 先日、福田平八郎展に行きました。モネ展

も開催されていてそちらは文字通り長蛇の列

でした。洋画も嫌いではないのですが、作家

によります。ビュッフェだったら並んだかも

しれません。

 福田平八郎展はとても素敵でした。自称

「写生狂」と言っているように、対象を緻密に

描写されていました。まさに日本画というも

のもあれば、モダンアートのような対象のフ

ォルムをデフォルメしたような作品もあり、

写実なのに抽象画のような感じのものもあり、

不思議な世界を味わってきました。中でも竹

の写生時のコメントが刺さりました。細かい

ところは忘れましたが、

「日本画で竹は緑青で描くが、写生をしてい

て一度も竹が緑青に見えたことはない。」

というようなものだったと思います。パート

ナーも気に入って、何度も口にしていました。

 既成概念にとらわれず、自らの感覚を研ぎ

澄まし、対象をとらえようとする精神力に感

服いたしました。

 当日は「漣」がレプリカでした。そのため、

800円割引のおかわりチケットをいただき

ました。それで先日再度見に行きました。本

物と思ってみているせいか、レプリカの時よ

り線の微妙な濃淡が違うように見えました。

比べてみているわけではないので、気のせい

かもしれませんが、本物を見ることは作者の

繊細な表現に触れることができるように思い

ます。実物を目の当たりにできることは本当

に幸せなことだと思いました。